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「基源」
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科名:シソ科/属名:カワミドリ属
和名:カワミドリ・パチョリ/生薬名:霍香(カッコウ)/学名:Agastache rugosa・Pogostemon cablin.
「出典」 名医別録 上品
「別名」 鮮藿香、鮮霍香、広藿香、広霍香、藿香葉、霍香葉、藿香梗、霍香梗、広藿梗、広霍梗
「性味」 辛/微温
「帰経」 肺、脾、胃
「成分」
パチョリーはpatchoulialcoholのほか、eugenoI、cinnamic aldehydeなどの精油を含む。カワミドリは、methylchavicolのほかanetholeanisaldehydeその他の精油を含む。
「効能」
解熱止瀉、胃液分泌促進。芳香性健胃薬として食欲不振、消化不良、暑気あたり、寒熱頭痛に応用する。
「薬理作用」
発表解暑、化湿止嘔、行気止痛。
「応用」
1.温阻中焦証に用いる。
霍香は芳香行散で、湿濁を宣化することができる。
湿阻中焦、運化失調による上腹部の膨満、食欲不振、吐き気、嘔吐などに、蒼朮、厚朴、半夏などを配合する。例:不換金正気散。
2.暑湿証と温湿証の初期に用いる。
霍香の性は温であるといっても燥ではない。
化濁の他、発表もできる。
夏季の感冒や生もの、冷たいもの、不潔な食物を食べたことにより、発熱、頭痛、腹が脹る、嘔吐、悪心、下痢などが生じたときに、紫蘇、半夏、厚朴などを配合する。例:藿香正気散。
湿温の初期、熱が湿とともに盛んになれば、滑石、黄芩、茵蔯蒿などの清熱利湿薬を配合する。例:甘露消毒丹。
3.嘔吐にも用いる。
霍香は湿濁を宣化することもできれば、和中止嘔もできる。
脾胃湿濁による嘔吐にもっとも適している。
単味でも効果がある。
半夏を配合すれば、止嘔の作用がさらに増強される。
他の原因による嘔吐にも配合されて用いられる。
たとえば湿熱による嘔吐には、黄連、竹筎、脾胃虚弱による嘔吐には、党参、甘草、妊娠による嘔吐には砂仁、半夏などを配合する。
「注意」
1.霍香・紫蘇葉・芦根にはいずれも鎮嘔作用があるが、霍香は健胃止嘔・紫蘇葉は発汗解表の力が強く、芦根は胃熱(口が苦い・口乾・口臭・舌湿が紅・舌苔が黄色でザラザラしている・脈は滑数などの症状。)による嘔吐に効果がある。
2.霍香葉は発散の力が強く、霍香梗は制吐の力が強い。
3.陰虚火旺・胃熱による嘔吐には使用しない。
「処方例 」
不換金正気散、霍香正気散、香砂六君子湯、甘露消毒丹
「用法・用量」
煎剤、散剤。1日6~15グラム。
「産地」
中国南部(広東、海南島、雲南など)。
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