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「基源」
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軟滑石:真正の滑石(含水珪酸アルミニウムからなる一種の粘度鉱物、ハロイサイト水和物のみでなく、これに類似の粘土鉱物カオリナイトなどもある。)江戸時代に古渡りと称したものは色白く質滑沢で軟らかいものがこれにあたる。
硬滑石:鉱物学上の滑石、すなわち天然珪酸マグネシウム水和物 (タルク) である。市場の大半は「軟滑石」です。
「出典」 神農本草経 上品
「別名」 タルク、画石(ガセキ)、液石(エキセキ)、脱石(ダッセキ)、冷石(レイセキ)、番石(バンセキ)、共石(キョウセキ)、留石(リュウセキ)、脆石(ゼイセキ)、夕冷(ユウレイ) 滑石(カイカッセキ)、飛滑石(ヒカッセキ)など
「性味」 甘、淡/寒
「帰経」 胃、膀胱
「成分」
含水ケイ酸マグネシウム、加水ハロサイト(酸化アルミニウム)。
効能」
消炎、利尿、止渇。
薬理作用」
利水通淋、清熱暑熱、抗菌作用
「応用」
1.尿量減少、排尿痛、排尿困難などに用いる。
滑石の性は寒で滑、寒は清熱でき、膀胱の熱結を除去し、小便を通利させることができ、湿熱による淋証の常用薬である。
たとえば、熱淋を治療する滑石散は、木通を煎湯して、滑石粉を配合服用する。
淋病を治療する八正散にも配合されている。
2.暑熱による煩躁、口渇、湿温による胸苦、湿熱による下痢などに用いる。
滑石は利湿もできるし、暑熱を清解することもでき、よく暑湿症に用いられる。
甘草を配合すると、六一散となって、上述の病症に使用する。
また他の清暑化湿薬を配伍することもできる。
このほか、湿疹、あせも、瘡瘍などの皮膚病に用いる。
外用として清熱収斂の作用がある。
単味で、あるいは石膏、炉甘石、桔礬などを配合する。
「処方例 」
猪苓湯、防風通聖散。
「用法・用量」
内服には9~15g。尿路結石には24~30gまで用いる。外用には適量。
「産地」
軟滑石:中国 (華東各地、四川) 。硬滑石;中国 (華北、東北) 。
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